生活のヒント 負の遺産の時代

 
〜根本を感じて前に進むB〜
「大国」の限界を知る。


編集部
 
   
  今回の大統領選では、得票数ではヒラリーさんが勝っていました。選挙人という制度がスタンプさんを大統領にしています。また、過去を遡ると、ゴアさんもそうだったんですね。もし、ゴアさんがトップだったら、今の中東の問題も違っていたでしょう。自民党の総裁選だって、国会議員の投票前でしたら、石破さんが首相でしたので、民主主義にもさまざまな盲点はあります。ただ、実際に生身の庶民、無告の民が為政者となる人の意思や、極端にいえば「気分」で、命にかかわることまでコントロールされてしまうのが世の理不尽さであります。

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  筆者はヒラリーさんが勝つと思っていましたし、そうでなければおかしい・・・・と信じてました。
でも、結果は違った。ヒラリーさんが勝っても、所得配分は不公平のままで、医療や貧困は若干マシかもしれないですが、昔のようなチャンスや夢のある生活を期待できなくなっていたのではないでしょうか。

やはり、ヒラリーさんが現状維持の期間伸ばしても、富裕層は貧困層の医療補助を認めないし、あれだけ銃の事件が起こっても、銃を持たないと安心できない人たちが余りにも多い。なにしろ、今のエリートたちに対する反感の大きさというものは潜在的に巨大化していたようです。人は自分にメリットをもらえない場合、どんな正義があっても動かないものかもしれません。どうも、ヒラリーさんが眼差しを外していた層が、ポイントだったみたいですね。これは、わが国にもいえるようですが、所得の向上やチャンスが見えなくなってしまうと、「ただ生きているだけ」にされた人間とは、誰かに怒りをぶつけたくなる・・・・・というのか、万国共通の人の性ではないでしょうか。


       
         欧米の人から見ても無残な日本の格差社会 参照

   
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 人の幸せは、かなり社会状況に振り回されます。人生の中で、理不尽な思いは少ないほうがいい。

 そう思っても、どうにもできないことがある。誰がリモコンを握っているかで、多くの人命や運命が変わってしまいます。その人が、どんな欲やワガママをもっているか、本当に分からない。

 リモコン握りが、人の痛みを感じない人であれば、なおさらであります。
 もっと、冷静に考えてみると、どうにもならない状況であると、人はものを破壊したい・・・という欲求にかられます。そんな不気味な感覚を、今回の大統領選で感じました。

     

 
(貧富の差の拡大のピラミッド構造)参照
 

参照 

  
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 シリア、韓国、トルコ、ロシアに中国、隣国の北朝鮮、さらに次世代に進むタイランド、・・・・・等々、人の暮らす世界では、紛争や尋常ならぬ野心や、政体の混乱の種はまだまだくすぶっています。

 リモコンを握って離さない(何かに固執している権限ある)人たちの姿がこの時代見え隠れしています。
 日経平均とか、為替の円高円安・・・ということはもちろん気になるけれど、罪のない人たちが不幸になり、能力も意欲もある人たちがアタマを押さえつけられ、チャンスを剥がされるような時代が少しでも早く終わるような、知恵がどうして浮上しないのか・・・・・。上層が権益保持に必死になり、建前ばかり宣伝しても、実感の持てない者たちは、今の世がひっくりかえることばかりを期待するのかもしれません。日本でも、年金や医療保険のカラクリ、企業の利益獲得のための本音・・・・が若い世代(あるいは、逃げ切りできない中高年層)に広く理解されれば、政権がなんどひっくり返ってもおかしくない現実があります。プロパガンダがオブラートかけていて、「不安」になるところを「なんとなく不安」に誘導しているにすぎないのですから。これも、米国と同様、時間の問題です。

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参照
 
      
        参照
 
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 世界はしばしば、ごく少数の指導者の強引な意思や野望のもとで、善男善女たちの生涯がグチャグチャにされてしまう歴史があります。

 再び、時代がゆり戻されてしまうケースもあるでしょう。そんなとき、先人たちはどうやって希望を捨てずに生きてきたか・・・・。

 やはり、己に問いかけつつ、しっかり考えていきたいです。ある意味では、「世界共通」の課題でしょう。

 比較的日本は安全に、手堅く国を運営していると、世界的には評価されているようですけれど、すでにガッチリ国際社会の渦に巻き込まれているのですから、今までの考え方や手法では、おそらく通用しなくなると思います。たとえ、目下は「勝ち組」に属している(つもりの)人でも、子孫の代まで大丈夫な方はごく少数であると思うからです。

 
参照
  世界の幸福度ランキング 日本は46位
 



                            記載 2016年11月23日
  
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