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J西多摩観光の本当の目玉とは -歴史を学ぶしかないらしい・・・-


 東京三多摩のなかで、もっとも保守的で時代の波よりも既得権や地元度の高い人が「偉い」という発想の土地は、なんといっても西多摩エリアであります。

 これは、善人悪人の話でなく、土地の体質の問題で、他所から流入してきた者の多くがこの保守的な価値観の生業に違和感があったり、「いったい誰の何が偉いの????」という異質感にぶち当たるわけであります。

 例えば、自治会長の爺様が市長より偉いみたいだったり、どこぞの保守系議員と知り合いだから俺は偉い・・・とか、三代以上続いているからウチはエライとか、昔、北条氏照様にお墨付きをもらったから我が社はとても偉いんだとか言う感覚で、良くないのは、だからお前は下だ・・・といわんばかりのプライドがかなりうっとうしい人たちが新住民には少なからずであります。

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 西多摩のよさはいうまでもなく、自然の美しさや都会では失った素朴な人情やコミュニケーションが自然に残っており、自慢さえしなけりゃ・・・・いや、人とすぐ比べたり、お上に卑屈なくらい低頭するくせに、ちょっと強い立場になると殿様みたいにえらソーになったりしなければ・・・・なんて陰口を叩かれずにすむものを・・・・なんて感じたりします。

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 しかし、実は地元で三代続いているとか、江戸時代からの歴史があるとか、室町からの寺だとかいうのは実はそんなに自慢ではないのであります。

 
古いのが偉くて、伝統が云々であるのなら、古墳時代くらいに遡れば、西多摩はもっともっとエライ・・・・のであります。考古学や文化人類学の勉強が足りていないようですね。

 23区なんて、昔は海です。昭島あたりにクジラがくるほどで、そんな時代にあきる野の二宮あたりは古墳文化の都でありますよ。東秋留駅の近くに最大の集落も発掘されていますし、出土品もすごい。五日市エリアの川原では原始時代の化石も多く発見できます。

 戦国時代や、平将門時代の破れ続けた時代でなんだぁ・・・なんて、がっかりしているから、ちいさい価値観で、俺が偉くて市から直接請け負いされてて・・・なんていうちいさいお話になってしまうのです。

 古墳時代の都で、関東でも指折りのエライ地域だったことをもっと知り、人が平和に暮らせる豊かな台地であったロマンをもっと調べてドラマにでもして、心からおおらかに誇りに思えば、ちっぽけなジモティ魂なぞふっとんでしまうはずです。

秋川駅近くに「古墳」だってあるんです。古い時代はホントにエライはずですが。
                                            2019.01.26掲載
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