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保水力や、治水について考えます・・・・。
今回通過した大型台風21号は、秋に来襲したこともすごいのですが、その降水量の多さにはビックリしました。
一晩で、通年の10月の降水量を上回った・・・・というのですから、これはヤバイですよね。
筆者は、台風前日から3日連続して外出する必要があり、とても河川の様子が気になって道々、増水の様子をしげしげと観察しました。途中で足元が悪すぎて、靴屋さんで長靴を買い、履き替えたような足場の悪い日々でしたよ。
東京の「大河」は多摩川ですけれど、奥多摩や丹波の山々の保水力があり、確かに羽村堰堤付近の様子は恐ろしいほどでありましたが、なんとか持ちこたえていたようです。10年ほど前に、睦橋下流の福生南公園が増水で壊滅的な被害を受けた思い出がありましたので、そんな心配もありました。
羽村堰堤で玉川上水に普段は3分の2は分水されるそうですね。奥多摩湖の放水との関係もありますが、台風後の23日の朝の風景では、玉川上水もやはり凄いことにはなっていました。睦橋からの多摩川は、ギリギリセーフ・・・という感じでしょうか。
しかし、轟音に近いムードはやはり恐ろしげであります。
多摩川10月21日
平井川10月23日
秋川10月24日
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支流の秋川と平井川も観察しました。
秋川は川幅が狭いだけに、川原を覆いつくしている様相でした。秋川橋のバーベキュー広場は、すぐにやられてしまうのですけれど、地元の人たちの復旧作業がいつも迅速なので、次の台風23号の動きを緊張感もって見守っているところではないでしょうか?
秋川は、川原に徒歩で近づきやすい環境なので、しばしば増水した川に落ちて事故になってしまう方がいます。
地元の長老のお話では、川に落ちてしまう原因として、増水した水の渦を見ていると、目が廻ってしまう・・・・らしいのであります。皆様もお気をつけください。
次に、保水力の弱い平井川の様相を見て、びっくりしました。
普段はほぼ「枯山水」状態の、堀口橋あたりがしっかりイキオイのある川になっており、護岸工事などをやりすぎている川ですから、下流の光景なぞは恐ろしいくらいでした。この川は、源流エリアが植林ばかりで実に保水力を失っていますから、瞬間的な増水はもっとも危険だと感じます。お魚たちも相当下流に押し流されていることでしょう。
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秋の台風は恐ろしげであります。
台風が去った後に、多摩川の水がひきはじめたころに川原に行くと、悲しいシーンが見られます。
放流魚のニジマスの死骸があちこちに散見されるのです。
滝のような流れには、この外来種はやはり不向きなのであります。野生化して、巨大化するニジマスも少なからずでありますが、こうした「有事」に対応できず、死滅することがあるのですね。もともと緩やかな流れの北米のクリークで暮らす彼らですから、ヒレの弱点がこうした事態を起こしてしまいます。
そういう点では、タマゾン川といわれる所以の、外来の生き物たちはどうなんでしょうね。かなりの生き物が事故死している可能性を感じます。
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今年は次の台風も発生しています。
秋の台風はとても冷たいので、とにかく気をつけるしかありませんね。
また、今回は台風の中での総選挙でした。
まさに台風一過の結末・・・・。半年前に、この状況を誰が予測できたでしょうね。
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記載 2017年10月25日
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