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血流のよさを味わう人たち。
この2年ほど、仕事でもプライベートでも、近隣の温泉や浴場に行く機会が増えております。
少子高齢社会ゆえに、高齢者のご利用がとても多いのですが、肌身に感じる現象が在ります。
それは、「最近のお年寄りは、温泉で唸らなくなった・・・・。」ということであります。
半世紀以上生きている筆者は銭湯や各種浴場・温泉における経験はとても豊富であります。若いころは温泉宿で住み込みで働いていたこともありますし、東京の多摩地区に限らず、さまざまな浴場でいろんな人と接していますから、この実感は確かですね。
昭和時代の浴場では、爺様は体を動かすたびにうわぁ、とかうーんとか、いちいち唸っていたものです。
だいたい体格がかなり違っている。
筆者も、境遇的にチープな雇われ銭で酷使されていた時代がかなりの期間ありました。
あのときはど根性で、猛烈に疲れていたのですが、意地でも湯船で唸ってたまるか・・・と、うーんとか、あぁ・・・・とかいう唸り声を上げたら負けだ、疲れた・・なんて簡単に言う奴にはならん・・・・と、サバイバルな心境で生きていた時期がこの失われた時代にはかなりの年月、自分を最大のライバルとして頑張っていた時が在ります。しかし、これは自分の精神論で、理不尽な世につぶされまい・・・とする、自分自身のツッパリだったのですね。
ところが、最近の湯船の世界では、初老にチャレンジ中の中年オトコである私の世代はもちろん、どうみても爺様・・・という人たちでも、そんなに唸っている人はいないし、だいたい皆さんかなり立派な体格をしています。
自力で公衆の温泉にこれるような人は、健康で管理もキチンとしている方が多いかもしれないですが、やはりひと昔の爺様より、今の日本人は強靭になっているのだと感じます。諸外国とくらべても、ただのおデブさんも少ないし、ある意味自己管理がキチンとしているのだと、このジャンルでの「発展」を感じますね。いや、いいことですよ。
裸のつき合いは最高・・・・であるかな。
公衆浴場というのはやはりステキなコミュニティの場であります。子供や障碍者などを供にしている時、優しく話しかけてくれる人も少なく在りませんし、だいたい皆さんとてもルールを守っていてお行儀が良いですし、従事する方々も実にステキな方が多いですね。
格差社会は広がってしまいましたが、悪銭を溜め込んだ者たちはもっと孤独な世界でもがいているのでしょうし、庶民というのは江戸時代の長屋ではないですが、自然に共鳴したり助け合うようなピュアな感性を忘れずに生きていけるのかもしれません。湯船で唸っているような人が少なくなってよろしい時代でもあるかな???
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雨の日の露天風呂もなかなか粋でありました。 |
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記載 2018年06月11日
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