レアな情報 とりあえず「小耳に」

   ~立川に来る観光客~

             彼らは、なぜ多摩に来るのか・・・・の考察。


        編集部


 
 
   
 東京都三多摩の中心的都市、立川市。

 実は、立川市には人知れず、海外や地方から「旅行者」として宿泊をともなう訪問をされる皆さんが、少なからずおります。爆買で有名な中国人、新興国のアジアの人、横田基地関連でフツーにいらっしゃる米国人など、インバウンド時代らしい訪問者が存在しますし、地方都市からわざわざ立川を選んで宿泊される方もいらっしゃいます。
   
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 目下、東京オリンピックの会場問題で話題が沸騰しておりますけれど、なぜか多摩地区は政治家の力や地元の熱意が薄いのか、この話題にはまるで傍観者でありますが、インバウンドについても、なにか特別頑張っている空気はまったくなく、都心からのお流れなのか、ナニカ別の理由や魅力があっていらっしゃるのか、常々不思議に思っておりましたね。


  



 


 
 ともあれ、この「欲のない」、わが街のアピールすることなき三多摩、そしてその首都ともいえる立川に、なぜ、海外及び国内の遠隔地よりわざわざいらっしゃるのか・・・・という記者の胸に秘めた疑問に、旅行者の一部の人がそっと、教えてくれましたよ・・・・。

 海外のお客様の場合は、ツアーの途中で組まれている・・・という理由が大きいようです。
 空港から立川へ寄り、翌日から富士山などの観光コースへ向かう・・・というケース。これは、中央道の便利さを物語っておりますけれど、あくまでトランジットで、特に外国人に受けるような取り組みをしていない立川の街ですから、皆さんスマホで彼ら独自の情報網から店などを選んでいるようです。

 まあ、受け皿がない(ある意味では作為的にプロデュースしていない)素朴な東京の一面を見ていただくにはいいのかもしれませんが、どこかお魚をただ逃している地元の準備不足も感じました。

 ただ、アメリカ人の場合は、横田基地から入国のルートがあり、また、ある意味、日本と一番深く関わっている国なので、わざわざ観光でこられるのはこうでござい・・・なんてモノは必要ないかもしれませんね。

 日本に親近感を持っている米国人の方はかなり多いと感じます。
 でも、中国人やアジア人に対しては、あまりにも不案内体制であり、なんかもったいない・・・・。多摩地区が国際的な観光に対して、まだまだ初心な状態であり、そのままオリンピックまで何もしないで終わるのだなぁ・・・・と、実感します。良くも悪くも、そういうエリアなんでしょうね。

 昔から、三多摩は仕切るボスがほぼ固定ですから、時代とズレテしまうのは、仕方ないのかもしれませんが・・・・。ボスの皆さんたちは、東にある「中央」の鼻息を常に気にして、足元はいかに今のままで維持できるか・・・・という視点からの発想を変化させることは困難な様子でありますからね。これまでも、開発とか、公共事業たる工事には熱心でしたが、肝心のヒト・・・については、彼らの利益に貢献する作業者たちはいつでも「湧いて出る」つもりで、御大の維持管理に恐々としているのですから、仕方ないでしょう。無事に身内たる子孫に引き継いでもらえれば、御の字・・・・・の時期になっております。


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 次に、地方都市や、はるか遠くの都道府県からお越しになった皆さんにイロイロお尋ねして、へー・・・・と思ったことを記します。

 立川に来て、何をされるのですか・・・・・というような趣旨の中で、複数の共通回答、あるいは「へーっ、そうなんだ」と、地元の人間では分からない選択の理由が多々ありましたね。

 ○ららポートやイケヤに行きたい・・・というご家族。これは案外多いのです。イケヤのない県の方は、ここでしっかり買い物を楽しむそうです。ですから、ワンボックスカーなどで来られますが、多摩地区は駐車場がかなり充実しているので、そういう配慮のあるお店は「外貨」も稼いでいるようですね。
 ○昭和記念公園。・・・・これは企画やイベントにもよります。
 ○スタジオジプニ。・・・・なるほど、これは説得力ありますね。もちろんご家族連れです。

 また、単純に立川の街でイッパイやりたいとか、中央線に乗ってみたかったとか、昔この付近で学生生活していたので、懐かしかったら・・・なんて方もいらっしゃるようでした。

 スポーツ選手も、味の素スタジアムなどの関係で、逗留されますね。

 ただ、記者が見聞した限りで一番利用しているのが、宿泊先近くのコンビニですので、決め手にはまだまだ欠けている・・・・・わしらの首都立川・・・・が、現実のようであります。

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 こうなっては、東京オリンピック後に、地域を仕切る人間がほぼ入れ替わってから、今までと違う別の感覚を持っている若い世代がリーダーになって、対外的に上手にアピールしてもらうしかない・・・・・みたいですね。ハコモノは十分ですが、人的ソフトや斬新なアイディアが足りない・・・・って感じですよ。有名な街には、英語付のマップのあるフリーペーパーくらい世界の常識ですからね。立川へ来たら、スマホで自分で調べろ・・・みたいな感じが、記者はちと恥ずかしいです。

 立川は三多摩の中で、人口が減らない(予定)の稀有な街ですから、このままではモッタイナイですから・・・・・。長い年月と大金かけて、インフラとハコモノばかりで、「人が通り過ぎるだけの街づくり」はいい加減に終わりにしないと・・・・。

 やはり、「育てなかった時代」のツケは、これからの大きな問題として残りそうです。


                            記載 2016年10月21日

  
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